もがみ地域理解プログラム ジモト大学取材レポート vol.4

 学校では学べなかった卒業前に学んでおきたい ヒト・モノ・コト を、地域の大人と一緒に学ぶ講座「もがみ地域理解プログラムSHINJO・MOGAMI ジモト大学」のレポート第4弾です。

 ジモト大学真室川町編は、唯一3回連続プログラム「真室川に農家レストランをつくりたい」として開催され、既に9月4日、9月19日に高校生と地元のお母さん方が農家レストランのコンセプトや地元真室川の魅力、メニューやPRポイントについて話し合う場がもたれました。

 高校生にとって、郷土料理のイメージは「古くさい・色あいが悪い・野菜ばっかり・味に飽きてしまう」など、近寄りがたく馴染みがないことは明らかでした。しかし、「地元でしか食べられない・手間ひまがかかっていてすぐには食べられない」というような意見もあり、『貴重』という認識も持っているようでした。

 難しいテーマに挑むことで、大人も高校生もみんなが知恵を出し協力する、その過程が学びになると考え、あえて「郷土料理」を選択したと語るのは、真室川町地域おこし協力隊員の梶村勢至さんです。ジモト大学の事務局や行政、あがらしゃれ真室川のお母さんたちと高校生の間に入って見事にコーディネート下さった一番の功労者です。

「『普段食べているもの(郷土料理)にお金を払うなんて・・・』という考えが、地元にはまだ根強くあり、あがらしゃれ真室川のお母さん方にとっても、郷土料理をテーマにしたレストランというのはチャレンジだったかもしれません。また、『高校生×郷土料理』のコラボはどうなるのだろう?何を考えるのだろう?という興味から、今回は大きな挑戦をしたわけですが、結果、たくさんの人に喜んでもらうことができ、ほっとしています。」と胸の内を語ってくださいました。課題を難しく設定したことで、そこにかかるプレッシャーも、また得られたものも大きかったということではないでしょうか。

   1日限りの農家レストランの名前は「郷の家」。今日(きょう)限りの、郷土料理のお店。素敵なネーミングに、思わずほっこり。高校生が描いてくれたイラストも会場の入り口でお出迎えです。第1部11時30分~、第2部13時~、いずれも限定25食。お客様が入り始めると、高校生の接客班はお茶のおもてなしで迎えてくれました。

 メニューの中でも、お漬け物が楽しめるバイキングコーナーは、お母さん方の自慢の味が並びました。色も鮮やかで食欲をそそります。「ついつい食べ過ぎてしまって・・・」という方、「作り方を教えてほしいわ」というお客様も大勢いました。

 9月に行ったワークショップで「色が茶色・地味・同じような味付け」と高校生の評価が低かったとは思えないほど、なんとも目に鮮やかなこのビジュアル!郷土料理が持つ可能性に感動したと当時に、優しい味付けと食材本来の味や食感・旨みを上手に引き出している料理に、食べながらの会話も弾みます。特に、たけのこ・ゼンマイ・フキなどの山の幸は、手間をかけて食べられるようになる食材です。この地で暮らしてきた先人たちは、こうした恵みを余すことなく頂き、自然に感謝しながら生活に取り入れてきたということを、あらためて感じさせてくれる時間でした。

 個人的には、母や祖母の味付けと違う「煮しめ」や「ばっけ味噌」、「芋がらの甘酢漬け」に、何とも言えない新鮮さを覚えたのも正直な感想。「〇〇が違うんだなぁ」と考えながら食べる郷土料理は、実に極上で濃密な時間となりました。後日、実家の母に「この間、『郷の家』で食った〇〇はよ~」という会話を交わしたのは、もしかしたら私だけではないかもしれませんね(笑)。

 美味しそうな鮎の塩焼きは、会場の外の特設テントでじっくり炭火で焼いています。これだけでも値が張りそうな立派な鮎です。たまごも入っていて、おいしかった ~♪

 裏では、高校生の盛り付け班が活躍しています。お客様をお待たせしないようにと、慎重かつスピーディーに盛り付けが行われていました。チームワークの良さがうかがえます。

 10月22日のみの農家レストラン「郷の家」への参加高校生は23名。交代で昼食をとりしたが、お客様と相席で自然と会話も弾みます。「んめやぁ~。こんげ(こんなに)食ねぇって思ったげんとも(食べられないと思ったのに)べろっと食ったぜわ~(全部食べちゃったわ~)。」というコメントも。 

 プログラム最終の振り返りタイムです。コーディネーターの梶村さんからは「今すぐどうこうしてほしいわけではなくて、5年度・10年度、高校生の皆さんが大人になった時に、『ふるさと真室川に何を思うか』を考えながら、今回のジモト大学を進めてきました。この経験が皆さんの中で、何らかの困難で立ち止まった際の原点回帰(振り返る地点の意味)だとか、動物的な表現にはなりますが、帰巣本能(生まれた場所に戻る本能の意味)みたいなものに繋がれば嬉しいなと思っています。」と締めくくりました。

 高校生だけでなく、料理を担当したあがらしゃれ真室川のお母さんたちも3回のプログラムの感想を、漢字一文字にして発表し合いました。「美・続・繋・育・愛・和・活・笑・楽・通・懐」などの漢字が並びました。中でも「お客様にも、参加した高校生にも、ジモト大学の関係者にも、感謝の気持ちでいっぱいです。」というあがらしゃれ真室川のお母さん方には、「ここで終わらずに次に繋げていきたいという気持ちになりました。孫のような高校生にまで喜んでもらえたことで、自信が持てたというか、これからもがんばろうという意欲が湧きました。大変良い経験でした、ありがとうございました。」大人にとっても貴重な経験と学びの場となったジモト大学、これからの展開を期待せずにはいられません。これからも嬉しい化学反応が各地で見られるのではないでしょうか?

 記念写真の合言葉は「郷の家~!(キョウ ノ イエーィ!)」みんな素敵な笑顔です。

もがにてぃフェイスブックページでも当日の写真を公開していますので、どうぞご覧ください。10月22日(日)真室川町編

あがらしゃれ真室川の皆さんは、11月9日(木)仙台で開催される「まむろがわ逸品展」にも参加されます。どうぞ会いに来てくださいね。

ページトップヘ